なかなか体に入れない薬、まだまだ難関が待ち構えています。
消化管から吸収されるとき、飲んだ薬がすべて体内に入るわけでは
ありません。
中には壊されてしまうものもあります。
腸内はヒダになっていて、消化されたものを吸収しやすいようになっていますが
その表面にいろいろな酵素があり、一部の薬はその酵素によって
分解されてしまいます。
例えば、吸収される前に100あったとすると、その酵素で20位が壊され
残り80が体内に入るといった具合です。
これは薬に対してだけでなく、食物についても言えることです。
ということは、共通した酵素によって分解される薬とある食物との間に
なんらかな相互作用がありそうだ、ということが言えます。
よく言われているものに
グレープフルーツジュースと薬の関係があります。
薬がある酵素によって20%分解されるとします。
そこにグレープフルーツジュースがやってきたら
その酵素はグレープフルーツを分解することにも手が要り
薬の分解が手薄になります。
よって、吸収される薬の割合が増える(分解が10%におさえられる)というものです。
このため、体に入る薬の量が増えて薬が効きすぎる、といったことが起こります。
場合によっては副作用が起きることもあります。
薬にとって第一の難関は消化管です。
次回は第二の難関、肝臓です。
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