今の情報化社会において
自閉症や発達障害に対して新しいさまざまな療法が
次から次へ紹介されています。
それらの情報を見ると、
「もしかしたら効果があるかも」とか藁をもつかむ思いで
試したくなりますよね。
当然のことだと思います。
しかし、なぜ私たちはあれもこれも試したくなるのでしょうか。
それは自閉症の原因がはっきり判らないからです。
原因が判らないので診断基準も細かく設定できていない。
やはり決め手は、子供の状態をビデオなどに撮る、
親からの聴取などで判断するしかない。
診断も例えば、血液検査などして
「この数値がこうだから自閉症かもしれません」と
言われれば納得できますが(今のところ不可能)、
「その子の今の状態」で判断するしかないので
限度があります。
発達には個人差がある、というのも診断を悩ませて
いると思われます。
今の診断基準は分かりやすく言うと・・・・・・・
リンゴとは「赤くて丸いもの」と定義するとします。
リンゴが病名、「赤くて丸いもの」は診断基準になります。
「赤くて丸いものがリンゴである」、というと
「赤くて丸いもの」は全てリンゴになってしまうわけです。
赤いボールも赤い気球もリンゴになってしまいます。
発達障害の診断も同じようなことが言えるのだと
思います。
中には、ほんとにただ成長が少し遅れているだけ、かもしれないし
或いは何かの中毒だったかもしれない。たまたまその対処をしたら
よくなった(ように思えた)。
本当の原因はそれぞれ別にあって、それぞれの対処を
するべきなのに「今の状態」で判断しなければならない。
原因が判らないから、「効く」と言われれば
どんなことでもあれこれとやってみようということになるのです。
「赤くて丸いもの」からさらに
「包丁で切れて、食べるとおいしい」というくらい具体的な
診断基準になれば、私たちも混乱することがなくなるでしょうね。
話は変わりますが、
大人の発達障害についてこのような考え方があります。
それは社会が近年高度に発達してきて、仕事の内容が
より複雑かつ高度なものを要求されるようになった。
その結果、会社の仕事についていけなくなる人が
増えてきた。
そういう人を「何か障害があるのではないか」と言われる
ようになった。
細かいことまでは記憶していませんがだいたいこのような
内容でした。
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